私たちの身体を巡る赤血球
本日は私たちの身体を巡る赤血球についてお話しいたします。
赤血球の役割は、エネルギーを産生するために必要な酸素を全身の細胞に届け、細胞から排出された二酸化炭素を回収することです。
赤血球の構造は、中央がへこんだ円盤のような形をしています。
円盤型をしているのは、表面積が大きくなり酸素の受け渡しに好都合であるとともに、変形性が高くなるためだと考えられています。
赤血球は柔らかく身をくねらせながら、自らの大きさと同じくらい小さな直径の毛細血管の中を巡っているのです。
だからこそ、過剰なストレスや寒さによって末梢の毛細血管が収縮すると、血流が悪化し赤血球の巡りも低下してしまいます。
赤血球の巡りが滞ると貧血が起こります。
赤血球が正常に巡らないことで、酸素が不足し、細胞でのエネルギー産生がうまくできなくなって、めまいや立ちくらみ、息切れ、動悸など様々な症状が起こるのです。
貧血の中で最も多いのが「鉄欠乏性貧血」です。鉄欠乏性貧血は鉄の不足により引き起こされます。
この場合、毎日の食事で鉄を補うことで、症状を緩和することができます。
鉄を多く含む食品は、レバー、赤身肉、魚介類、大豆、ほうれん草、海藻、そばなどです。
貧血の症状が気になる方は、意識的に食べてみてください。
(予防医学学術刊行物186号ほすぴより一部抜粋)